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企画展開催スケジュール

2018年5月26日(土)-6月6日(水) 木下 晋 展
2018-04-20
《視線の行方》 2017年 鉛筆・ケント紙 125×200cm
《視線の行方》 2017年
木 下 晋 展 SUSUMU KINOSHITA
-沈黙の深さ-
5月26日(土)-6月6日(水
 
レセプション:初日 4:30p.m.-6:00p.m.
皆様のご来駕をお待ち申し上げます。
 
【関連講演会】 「死を見つめながら命を生きる」
講師:木下晋 5月26日[土] 14:00p.m.~15:00p.m.
アート倶楽部カルチェ・ラタン 名古屋池下
URL:http://www.quartier-latin.jp Tel.052‐751‐8033 ※要予約
 
木下晋展―沈黙の深さ
木下晋の鉛筆画の前を通り過ぎることはできない。誰もがしばし佇み、凝視せざるを得ない。細密な描写もさることながら、人物の圧倒的な存在感にたじろぐ。喩えようのない沈黙の深さがそこにある。硬さの異なる22段階もの鉛筆の濃淡によって描き出されるが、単なる写生ではない。白黒の階調には無限の色彩が感じられる。モデルと出会い、濃密な時間を共有しながら、それぞれの人生が塗り込められる。それは、木下自身の過去とも重なる。
放浪癖の母のもと、孤独とともにたえず差別や貧困に直面してきた木下にとって、自らの命運は当初手がけた彫塑や油彩ではなく、経費を最小限に抑えられ、独自の絵になりうると直感した鉛筆画に託すしか方法がなかった。ニューヨークで幼少期の体験を聞かされた荒川修作は、木下に「君は芸術家として最高の環境で育った」と語ったという。木下はその後、確執のあった老母を散歩途中の事故で亡くす直前まで描き続けた。
回顧的な個展は名古屋では初めて。初期の自画像から、ホームレスの後ろ姿、辛酸をなめ尽くした瞽女小林ハルと並んで、最も重要なモデルであったハンセン病元患者の詩人桜井哲夫を捉えた代表作など、最新作を含め、木下晋の世界に触れる絶好の機会である。
島敦彦 (金沢21世紀美術館館長)
 
略歴
1947/富山県生。63/麻生三郎の指導を受ける。自由美術展。69/評論家・瀧口修造と出会う。72/現代画廊の洲之内徹と出会う。73/滞欧。83/無形文化財の瞽女・小林ハルをモデルに制作を開始。2006/元ハンセン病の詩人・桜井哲夫をモデルに制作を開始。08/アジアとヨーロッパの肖像展(国立国際美術館など)。10/瀬戸内国際芸術祭。17/ヨコハマトリエンナーレ。個展:池田20世紀美術館、東御市梅野記念絵画館、平塚市美術館ほか。
教職歴:東大大学院工学系研究科建築学専攻非常勤講師、武蔵野美大非常勤講師、名古屋芸大特別客員教授、金沢美大大学院専任教授など。
 
 
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