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企画展開催スケジュール

4月15日(水)-4月25日(土) 橋本 博英展
2020-04-06
《丘の上の雲》1996年 油彩・キャンバス、30号
《丘の上の雲》1996年 30号
没後20年 
橋 本 博 英 展
-温かく清らかな光-
4月15日(水)-25日(土)’20 
10:00a.m.-6:00p.m. 日・祝休廊
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没後20年 橋本博英展に寄せて
橋本君とは学生時代から学年は違うが同じ伊藤廉教室だったので、時々顔を合わせていた。その後、黎の会等での発表活動や『私の絵画讃歌』(風媒社)等の著作を介して、橋本流の絵画思考は美術界でそれなりに浸透してきた様だ。今展は、53歳で神奈川県南足柄市に建てたアトリエでの仕事が中心となっている。特に風景画では、そのころから橋本君の主張や画境がより深まっていった。季節感や空気の動きまで映し出している《春めく丘》等の持つ臨場感は、作者が如何に対象と触れ合い、一体化しているかを物語っている。千葉や富山など以前の幅広い取材は、南足柄に移ってからは専ら近辺の自然に集約されていった。身近な主題を幾度も経験する事によって、更に深い感興を呼び起こすという方法で、一層内面の方に向かっていったと云えよう。亦《若葉の山路》等、楚々とした作品は、造形の仕組みも感じさせない柔らかな自然の佇まいが表出されている。絵画の造形性からも超越したいと希っているのか、光と云う事をよく口にしていた。その光は、光の作る様々な陰影や諧調ではなく、画面全体から放射される温かく清らかな光を指しているのだろう。量から質へ、動から静へ、時代は大きく動いているけれども、橋本君も、より澄明で静かな世界を追い続けていた。      笠井誠一(立軌会同人・愛知県立芸術大学名誉教授)
 
略歴:1933/岐阜市生。58/東京芸術大学(伊藤廉教室)卒。67~68/滞欧。69~76/新樹会展。74/上野の森85年の歩み展。74~99/名翔会展(名古屋画廊)。74~98/黎の会展。77~01/和の会展。77~82/具象現代展。79/自選展(富山県民会館美術館)、作品集を刊行。80/国際形象展。83/富山を描く展(富山県立近代美術館)。86/神奈川県南足柄市にアトリエを移す。89/文集『私の絵画讃歌』(風媒社)刊行。94・97・99/個展(名古屋画廊)。97/橋本博英展(高岡市美術館・小川美術館・名古屋電気文化会館<中日新聞社主催>・梅田近代美術館)。2000/逝去(66歳)。07/遺作展(名古屋画廊ほか)。
 
 

 

 

 

 

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